アイスランドの歴史 (History of Iceland)
北欧のヴァイキングがアイスランドに入植を始める西暦870年ごろまで、ほとんど人が住んでいなかったとされるアイスランドの歴史は大変興味深いものです。なぜかと言うと、厳密な日付まで特定されない記録もありますが、ヴァイキングのアイスランド入植以来のアイスランドの歴史をほぼ確実にさかのぼることができるからです。ここではアイスランドの大まかな歴史についてふれます。
年代 | アイスランド史 | 世界史 |
1600万年前 | 火山活動によりアイスランド 島が誕生。 | |
B.C.300頃 | MassaliaのPytheasによる話。 ブリテン島から航路で6日かかるところにThuleと呼ばれる島があることが知られる。 | |
西暦300年頃のローマ時代の硬貨も発見されている。 | ||
ここまでの記録は定かではないものの、アイスランドに関する幾つかの記録が存在してたことを示しています。 | ||
ヴァイキング時代の始まり。 | ||
793 | 記録されているヴァイキングによる最古のブリテンへの襲撃。 | |
795 | アイルランドの修道僧が北の島に半年ほど生活する。 ヴァイキングがアイルランドを襲撃する。 | |
8xx | フェロー諸島を目指し航海していたノルウェー人、ナッドドル(Naddoddur)が東アイスランドに到着し、雪国という意味のスノーランド(Sowland)と名付ける。 | |
8xx | スウェデーン人、ガルダル(Gardar)アイスランドを見つけ一周する。 フーサヴィーク(Húsavík)で一冬を過ごし、ガルダルの島という意味のガルダルホゥルミ(Gardarshólmi)と名付ける。奴隷であったナゥットファリ(Náttfari)が残るも奴隷だったので最初の定住者としては考慮されず。 ノルウェー人、フロゥキ(Flóki)が訪れるがノルウェーへ戻る。 | |
870 ~ 930 アイスランドへの入植時代 | ||
870 | インゴゥルブル・アルトナルソン(Ingólfr Arnarson)がアイスランドへ入植し、インゴルブスフブジ(Ingólfshöfði)で最初の冬を過ごす。 | |
871 | インゴゥルブル・アルトナルソンがレイキャヴィーク(Reykjavík)に定住する。 | |
894 | 遣唐使の廃止。 | |
~ 930 | 400家族以上の入植が記録される。 | |
930 | 世界で初めてとなる民主議会アルシング(Alþing)がシンクヴェトリル(Þingvellir)で発足。 | |
935 | 平将門の乱。 | |
930 ~ 1030 サガの時代 | ||
980頃 | 赤毛のエイリークル(Eiríkr hinn rauði)が流刑の処分を受ける。 | |
986 | 赤毛のエイリークルがグリーンランドへ移住。 (1500年頃までにはヴァイキングはグリーンランドから撤退したらしい。) | |
1000 | レイブル・エイリクスソン (Leifur Eiríksson) がヨーロッパ人として初めて今の北アメリカ大陸へ到着する。 (バフィン島、ラブラドル半島、ニューランドランド島) その場所をヴィーンランドと名付ける。 | |
1000 | アイスランドが国としてキリスト教へ改宗する。 | |
1030 ~ 1118 平和な時期 | ||
1097 | 什一(10分の1税)の導入。 | |
1118 ~ 1220 新しい社会基盤 | ||
1117 | 法律が初めて文書化される。 | |
1220 ~ 1262 コモンウェールスの終焉 | ||
1241 | スノリ・ストゥルソン(Snorri Sturluson)が暗殺される。 | |
1261 | ノルウェーの支配下にはいる。 | |
1262 ~ 1944 外国による支配 | ||
1262 | ノルウェー王の権威を認める契約。 | |
1380 | デンマークのノルウェーとの同君連合によりデンマークの支配下となる。 | |
1517 | 宗教改革。ルターの95カ条の論題 。 | |
1536 | デンマーク国王クリスチャン3世(Christian Ⅲ)がルーテル派へ改宗。 | |
1540 | 聖書がアイスランド語に翻訳される。 | |
1543 | 日本へ鉄砲伝来。 | |
1550 | カトリック司教(Jón Arason)が処刑され、アイスランドがルーテル派となる。 | |
1584 | 聖書全巻がアイスランド語に翻訳される。 | |
1602 | デンマークが独占通商交易権を持つ。 | |
1603 | 江戸幕府開府。 | |
1662 | デンマーク王の絶対王政を認める。 | |
1776 | アメリカ独立宣言。 | |
1783 | ラキ火山の噴火。(人口の2割が死亡) | 浅間山噴火。 天明の大飢饉。 |
1786 | レイキャヴィークが市制施行。 | |
1789 | フランス革命。 | |
1798 | シンクヴェトリルで最後のアルシングが開催。 | |
1800 | アルシングが消滅する。 司法機関として裁判所設立。 | |
1845 | アルシングが諮問機関として再開。 | |
1851 | 国民大会が開催 アイスランドの統治方法について議論される | |
1853 | 黒船来航。 | |
1855 | 貿易が自由化される。 | |
1858 | 安政五カ国条約。 | |
1874 | アイスランド入植1000年を迎える。 デンマーク国王クリスチャン9世(Christian Ⅸ)のアイスランド訪問。 立法、財政権を認めた憲法が承認される。 | |
1881 | アルシング議事堂がレイキャヴィークに建立される。 | |
1886 | 帝国大学設立。 | |
1889 | 大日本帝国憲法発布。 | |
1890 | 帝国議会設立。 | |
1901 | デンマークと英国が今後50年のアイスランド領海を3海里とする条約を締結。 | |
1904 | 自治権の獲得。(2/1) | 日露戦争。 |
1911 | アイスランド大学設立。 | 日本の関税自主権回復。 |
1914 | 第一次世界大戦勃発。 | |
1918 | アイスランド王国 (デンマークとの連合王国)発足。(12/1) | 第一次世界大戦終了。 |
1920 | 最高裁判所設立。 | |
1929 | 世界恐慌。 | |
1939 | 第二次世界大戦勃発。 | |
1940 | イギリスによる侵攻。 (5/10) | |
1944 | アイスランド共和国としてデンマークから独立。 (6/17) | |
1945 | 第二次世界大戦終了。 | |
1946 | 国際連合に加盟。 | |
1948 | 経済協力開発機構 (OEEC) (現OECD) の原加盟国の一員となる。 | |
1949 | 北大西洋条約機構 (NATO) の原加盟国の一員となる。 | |
1951 | サンフランシスコ平和条約。 | |
1952 | 領海を4海里に拡張。 | |
ハルドゥル・ラクスネス(Halldór Kiljan Laxness)ノーベル文学賞受賞。 | ||
1958 | 領海(漁業水域)を12海里に拡張。(9月) 第一次タラ戦争。 | |
1965 | 古文書返還に関する条約をノルウェーと締結。 | |
1970 | 欧州自由貿易連合 (EFTA) に加盟。 | |
1971 | デンマークから古文書が返還される。 | |
1972 | 漁業専管水域を50海里に設定。(9月) 第二次タラ戦争。 | |
1973 | ヘイマエイ火山噴火。 | |
1975 | 200カイリ排他的経済水域をを設定。(10月) 第三次タラ戦争。 | |
1986 | 東西サミットがレイキャヴィークで開催。(10月) | |
1991 | ソビエト連邦崩壊。 | |
2006 | NATO軍として駐留していた米軍が撤退。 | |
2008 | 北京五輪で男子ハンドボールチームが銀メダル獲得。 世界金融危機によるクローナの暴落と経済危機。 | 世界金融危機。 |
2010 | エイヤフャトラ氷河の火山が噴火。(3/20・4/13) 噴火によりヨーロッパをはじめとする航空便の運航に混乱をきたす。 | |
2016 | 第15回 UEFA 欧州選手権本大会出場。(準々決勝敗退) | |
2018 | 第21回 FIFA ワールドカップ本大会出場。(予選リーグ敗退) | |