アイスランドのオーロラ (Aurora in Iceland)
北国の冬は長く、暗いものです。12月下旬にもなれば1日の日照時間はわずか4時間くらいです。暗闇の中に輝き踊るオーロラは多くの旅行者の心を魅了してやみません。アイスランドでオーロラを観測できる時期は8月中旬から4下旬までとなっています。オーロラがいつ、どこで現れるかは現在科学をもってしても想定不可能ですが、太陽の活動に合わせてオーロラが発生することが知られていて、オーロラの発生を予想するウェブサイトやアプリもあります。オーロラシーズンにアイスランドを訪れているのであれば、天候に恵まれれば70〜80％の確率で観測できます。オーロラを観測できるのは日没後です。どれだけ太陽の活動が活発でも昼間は太陽光によりオーロラを観測することができません。また、空が厚い雲に覆われていると視界が遮られ雲の上に発生しているオーロラを観測することができません。
アイスランド人にオーロラを見たかどうかを聞いてもそっけない返事が返ってくることがあります。しかし、あまりがっかりする必要はありません。それは私たちが、「この前、いつ朝日、夕焼けを見たか」と尋ねられても、「覚えていない…」や「あまり気にしていない」と答えるのと似ているかもしれません。旅行業か特に関心がない限りアイスランド人はオーロラについて余り気にしていません。それに夜遅くまで起きていると翌日の活動にも差し支えるので旅行者とは感覚が違います。オーロラの仕組みについては現在科学をもってしても全てが解明されているわけではありません。今までの研究によると、太陽からプラズマを帯びた太陽風が地球の磁場と反応して生じる発光現象であると説明されています。オーロラ自体は地上数百km上空で起こっている発光現象となっています。赤や緑は酸素原子、ピンク色は窒素分子、紫は窒素分子イオンに反応しているといわれています。アイスランドでよく観測されるオーロラは緑色で、時折大きなものが現れる。一度、紫色の巨大なオーロラを目にしたことがあるが、その時に限ってカメラを持ち合わせていなかったことを悔やんだものです。
オーロラ観測
オーロラは自然現象である故に観測できる絶対保証はありません。しかし、少しの努力でオーロラ観測確率を上げることができます。
- アイスランド旅行を新月 （月齢が0に近い日）を選日ます。
月明かりが弱くなり、夜空がより暗くなります。 - アイスランド到着を夜間到着便で窓際に席を取る。
飛行機からのオーロラはほぼ真横に見えるので、横で踊っているかのように見えます。 - 現地催行のオーロラツアーに参加する。
現地旅行会社は経験豊富でその日の一番条件の良い場所へ案内してくれます。 - 防寒着、帽子、手袋などの防寒対策をしっかりします。
やはり屋外での観測になるので、アイスランドが気温がそれほど下がらないとはいっても夜間のオーラツアーでは氷点下になることも想定しなければなりません。少なくともコート、帽子、手袋といった最低限の準備が必要です。
オーロラ撮影
写真雑誌やガイドブックでは難しいことを書いている場合もありますが、オーロラの撮影は至って簡単です。特にデジタルカメラであれば写真の確認がすぐにできるので非常に便利です。次の注意点に気をつけて、何枚か試し撮りをし設定を調整すれば大丈夫です。カメラによっては撮影設定がプログラムされている場合もあるので、現地で設定することがないようにしっかり説明書等を読んでおくことが必要です。
オーロラの写真を撮ることができたなら、次は画角 （アングル）をしっかり決めて、心に残る写真を撮ってみよう。
- 三脚を使用。
- マニュアルモード。
- ISO 800 以上。
- 絞りは最大限開放。 （F値を小さい数値に合わせます。）
- シャッタースピードは出来る限り遅く。（少なくとも10秒以上開けます。）
アイスランドの白夜 (Midnight Sun in Iceland)
アイスランドのグリィムスエイの一部以外は北極圏に入っていません。夏の5月中頃からの約2ヶ月間は、ほぼ白夜に近い状態（極圏に入らない限り、完全な白夜になりません）になり、夜中になっても薄暗くなるだけで真っ暗になることはありません。北アイスランドのフィヨルドに行くと遥か彼方に太陽がゆっくりと沈んでいく様子を目にすることができます。
白夜の観測
シーズンは夏の5月中頃からの約2ヶ月間となります。普段は東から昇りが西に沈むる太陽が北北西に沈み、北北東から昇る様子を見ることができます。白夜を見るには北アイスランドか北側が開けている場所へ行く必要があります。アクレイリ(Akureyri)のあるエイヤフィルズル(Eyjafjörður)がお勧めです。
